【画像】私人逮捕の水泳ビラ|校民防衛隊東京方面隊とは?

2020年8月3日、Twitterで「私人逮捕」という言葉がトレンド入りしました。

話題になっているのは『The Interschool Journal』というサイトの記事で、内容はビラ配りをしていた学生を学校の副校長が「私人逮捕」し、結果的に警察署で20日間拘留された、というものです。

この話題について調べてみました。

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Twitterで「私人逮捕」がトレンドに

高校生と中学副校長のトラブル


この出来事は、細部について正しいか分かりませんが、関連記事と動画によって次のように説明されています。

先月の7月8日、ある高校生が都立小山台高校(東京・品川区)の水泳授業のあり方を問うビラ配りをしていたところ、その高校生を目黒区立第九中学校の高橋秀一副校長が注意しました。

生徒は副校長を動画で撮影したところ、副校長に詰め寄られ、その際に副校長を携帯電話で殴打したとして通報されます。

そして警視庁碑文谷警察署の松本俊彦副署長によると、副校長は高校生を「私人逮捕」し、駆け付けた警察官に引き渡したとしています。

時間については、副校長が高校生を私人逮捕したのが午前8時ごろ、警察が駆けつけたのが午前8時50分ごろということです。

そして生徒が黙秘したため検察の判断で20日まで拘留、黙秘で捜査が進まないという理由で家宅捜索までされたとのことです。

高校生は7月28日に処分保留で釈放されました。

(ちなみに私の調べでは、該当の生徒らしきアカウントは7月7日以来更新が途絶えており、なおかつこの高校生は「都立小山台高校」の生徒ではないようです。そう考えるとこの事件は、A高校の生徒がB高校の水泳授業の在り方に異を唱え、C中学の副校長に注意される、と意外なほど複雑な構図を持つことになります)

3つの動画

その副校長と生徒のやり取りの動画では、副校長は単に「警察を呼ぶ」としており、「私人逮捕する」と主張していませんので、いったい「私人逮捕」というのが警察官の主張なのか副校長の主張なのかはやや不明瞭なところです。

挙げられている動画は3つあり、動画につけられている番号通りであれば、次の順序になります。

動画1

撮影する生徒とそれに詰め寄る副校長の動画。

【転び公妨】目黒区立第九中学校 高橋秀一副校長によるビラまき高校生逮捕の現場映像(1)

動画2

手に携帯をぶつけられたとして副校長が通報する動画。

【転び公妨】目黒区立第九中学校 高橋秀一副校長によるビラまき高校生逮捕の現場映像(2)

動画3

そしてこちらは警官を待っている間の動画でしょうか。

【転び公妨】目黒区立第九中学校 高橋秀一副校長によるビラまき高校生逮捕の現場映像(3)

Twitterのトレンド入りした「私人逮捕」とは?

ところで、wikiでは「私人逮捕」について次のように説明されています。

私人逮捕を行うには次の条件を満たす必要がある。

  1. 犯人が現行犯人、準現行犯人であること(刑事訴訟法212条)
  2. 30万円以下の罰金、拘留、科料にあたる罪の場合(刑法では、過失傷害罪・侮辱罪)は、犯人の住居、氏名が明らかでなく、又は犯人が逃亡するおそれがある場合(刑事訴訟法217条)。

条件に該当しないにもかかわらず逮捕した場合は、逮捕・監禁罪(刑法220条前段)に問われ得る。

引用:私人逮捕

【画像】私人逮捕の水泳ビラ|校民防衛隊東京方面隊とは?

【画像】私人逮捕の水泳ビラ

私人逮捕で話題になったビラは次のようなものだったそうです。

内容は都立小山台高校の水泳の授業の在り方に抗議するというものですが、昨年度の低い気温での水泳はともかく、コロナ禍での水泳は実際には行われなかったようで、抗議対象としては少し弱いようにも思えます。

画像:下記Twitter

画像:下記Twitter

日本自治委員会の校民防衛隊東京方面隊

ビラの中で気になるのが「校民防衛隊東京方面隊」というものです。

「校民防衛隊」というのは、日本自治委員会という組織の一部門のようです。

日本自治委員会というのはホームページなどを見る限り、おそらく、従来の生徒会のようでもあり、なおかつ従来の生徒会よりも一層主体的に生徒主導で学校運営に参画しよう、という意図をもった組織かと思われます。

その日本自治委員会のホームページでは次のように説明されています。

この度、日本自治委員会では、宣伝活動等の実施等を担う実働部隊「校民防衛隊」を発足させることとなりました。

同隊は、日本自治委員会の各ブロック・各都道府県単位での部隊配置を進め、日本自治委員会の活動宣伝の最前線を担ってまいります。

引用:【発表】宣伝部隊「校民防衛隊」の設立について

「校民防衛隊」の東京を担当する部署が「校民防衛隊東京方面隊」ということかと思われます。

ただ「東京方面隊」というのはあくまで呼称で、名前が連想させるほどの大きな規模のものではないでしょう。

話題になった記事と当事者の関係

Twitterでは、話題になった『The Interschool Journal』によるネット記事はマッチポンプではないか?と疑う声もわずかにありました。

まず話題の中心になったのはビラは「日本自治委員会」の校民防衛隊東京方面隊のものです。

そして「日本自治委員会」の前議長が「平松けんじ」氏です。

皆さん、こんにちは。平松けんじと申します。私は生徒会に代わる新しい生徒自治組織「自治委員会」の全国連合「日本自治委員会」の議長を務めています。

引用:議長あいさつ

その平松けんじ氏は2020年7月に退任し、2020年7月12日より後任を大須賀太一氏に託されました。(参考:議長の部屋

その平松けんじ氏が今回、話題になった『The Interschool Journal』の記事を書いたようです。

「マッチポンプ」という表現はともかく、当事者と記事媒体が近しいのは確かなようです。

当事者の高校生:「日本自治委員会」の校民防衛隊東京方面隊の所属?
ネット記事の執筆者:「日本自治委員会」の前議長

ただし『The Interschool Journal』という名前や、執筆者名を隠さずに堂々と書いていることから、意図的に隠匿しているわけではないだろうと思います。

共産党が党に対する弾圧を党の機関紙で非難する、といった、よくある組織活動の一種ととらえればいいのではないでしょうか。

最後に

(2020年8月3日)現在のところ、Twitterでは中学の副校長側を非難する声が大勢を占めている状況です。

確かに生徒に詰め寄る副校長は高圧的に見え、またいくら何でも20日拘留の上に家宅捜索とはやりすぎな気もしますが、警察は黙秘されたことで大袈裟に勘繰って左翼の過激派との関係などを疑ったのかもしれません。

とりあえず現在のところは一方からだけの情報しか出ておらず、事件の背景まですべてが見えているわけではないのに、副校長だけを一方的に指弾するのは時期尚早ではないかという気もします。

東京新聞による報道

追記です。東京新聞ではこの出来事を次のように報じていたそうです。(2020年7月18日東京新聞に掲載)

 目黒区南部の静かな住宅街。車1台が通れる程度の一方通行の路上で、ビラを配っていた男性(20)が八日に逮捕された。中学校の正門から50メートルほど離れ、学校敷地には面していない。

弁護人を務める土田元哉弁護士らによると、男性は都内の単位制高校に在籍している。ビラは、男性が所属する高校生らの自主組織「日本自治委員会」名で、生徒の健康を考えずにコロナ禍で水泳の授業をしようとしたとして、別の都立高の姿勢を批判。生徒の自治を呼び掛ける内容だった。

関係者によれば、男性は8日午前8時ごろ、周辺を巡回していた同中の50代の男性副校長からビラ配りを注意された。その後、スマートフォンで撮影しようとした男性を遮った副校長の右手にスマホをぶつけ、職務を妨害したとされる。現行犯なら一般人でも可能な「常人逮捕」の形で、副校長に身柄を拘束された。

同中の通報で警視庁碑文谷署員が駆けつけ、男性の身柄を受けた。男性は黙秘。現在は署に勾留され、自宅を家宅捜索された。松本俊彦副署長は「黙秘したため留置した」と説明する。

引用:東京新聞 特報Web

この記事は以上になります。

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