日本体操協会が宮川紗江選手に反省文を提出させた理由とは?

日本体操協会が設置した特別調査委員会が、「パワーハラスメントを受けた」とする宮川紗江選手の告発をめぐる調査報告書を公表、理事会はその内容を追認した。

その処分では宮川選手に反省文の提出を求めることを決められ、反省文はすでに提出されているという。

日本体操協会の特別調査委員会の各関係者への処分などを調べた。

日本体操協会の処分

他の関係者への処分はこのように伝えられている。

塚原光男、千恵子両氏の言動も不適切と認定したが、昨年12月の臨時評議員会で謝罪し、2人とも任期満了で役職を退くことが決まっていることから、新たな処分や対応はなかった。

このほか、具志堅幸司副会長には記者会見での発言に問題があったとして、会長厳重注意(顚末書と謝罪文提出)、ソウル・バルセロナ両五輪メダリストで協会会員の池谷幸雄氏はテレビで推測による発言をして同協会の信用を失わせたとして、会長厳重注意(誓約書の提出)とすることを決めた。

引用:https://headlines.yahoo.co.jp

塚原光男・千恵子夫妻の言動は不適切だったと認められたが、既になされた謝罪と、これから任期満了で退くことから、それ以上の処分はなかった。

具志堅幸司副会長にも会長厳重注意(顚末書と謝罪文提出)、池谷幸雄氏にも会長厳重注意(誓約書の提出)とのことである。

塚原光男氏は今回の件に関し、「今回の決定に対して直接コメントはできないが、体操界の発展のために努力してきた。どういう形であれ、これからも努力していく。」と述べたようだ。

「それがパワハラ」の声

これには当然のことながら、宮川選手の反省文提出をはじめ、そのような処分自体がパワハラではないか、という声が上がっている。

高須クリニックの高須院長もこのようにツイートしている。

処分の理由は?

特別調査委員会は今回の調査をどのように説明しているのか?

ホームページの「特別調査委員会調査報告書」を見て確認した。

それによると宮川選手の(「指摘事項」とされている)処分理由は二つある。

① 決定的な証拠ない中で「選手とコーチを引き離そうとしている、
そこに塚原強化本部長が関わっている」旨の発言は、塚原強化本
部長の名誉、信用を著しく傷つけた疑いがある。
② 協会に設置されている相談窓口「パワハラ・セクハラ相談コーナ
ー」を利用せず、協会への事前相談や許可を得ないまま記者会見
やテレビ出演をしたことは、メディア活動に関するガイドライン
に違反する疑いがある。

証拠なく塚原千恵子強化本部長の名誉を傷つけたこと、また協会の相談窓口である「パワハラ・セクハラ相談コーナー」を利用せずに、独自に動いたことが問題とされている。

また具志堅幸司副会長については、記者会見における「18 歳の少女が嘘をつくとは思わない」が公正を欠き、「全部の膿を出して」といった発言は協会にマイナスイメージを与え、協会の「倫理規定」に背く恐れがあるとしている。

他にも具志堅幸司副会長は、塚原千恵子強化本部長の決定権に関し、「コーチとして失格だと思います」といった発言で塚原千恵子氏を批判・中傷し、速水コーチの無期限登録抹消に関して早期復帰を願う個人的見解を述べたことが問題とされている。

同じく池谷幸雄氏のテレビ出演での発言は正確性を欠き、「風説を流布し本会の信用を失し、塚原夫妻を批判・中傷した行為に該当する疑いがある」としている。

当然、塚原光男副会長や塚原千恵子強化本部長に関しても不適切な言動の指摘はあるが、既に謝罪済みで任期での退任も決まっていることから、それ以上の処分はない。

特別調査委員会のメンバーは?

それらを判断した特別調査委員会のメンバーは誰なのか調べると、委員長は髙橋史安、委員3名は二木英徳・竹内輝明・米田功となっている。

日本体操協会の役員名簿と照らし合わせると、二木英徳は会長、竹内輝明は常務理事(審判委員長)、米田功は常務理事(アスリート委員長)であり、委員長の髙橋史安は「監事」というところに名前が見え、一人も第三者・組織外の人間がいない。

もし委員長の髙橋史安氏が比較的清廉な人物であろうと、なかなか組織の長である二木英徳氏に「NO」が言えるとは思えないから、そもそもこのような布陣で組織の自己批判を行うような追及をすること自体に無理があったのではと思える。

最後に

ちなみに塚原千恵子強化本部長の任期満了は2019年3月31日で、塚原光男副会長の任期満了は2019年6月30日である。

宮川選手にとっては、とにもかくにもいずれ二人が辞める、ということだけが救いなのかもしれない。

フォローする