2012年9月2日に起きた六本木クラブ襲撃事件の主犯格として指名手配されている関東連合・元リーダーの見立真一は現在どこにいるのでしょうか。
この記事では見立真一の現在について、逃亡後の動き、潜伏の場所、逃亡理由などについて調べてまとめたので興味のある方はどうぞご覧ください。
見立真一の現在は?フィリピン・マニラに潜伏か
六本木の事件後、関東連合の幹部だった柴田大輔(筆名:工藤明男)によれば、見立は後輩を出頭させれば自分は大丈夫だと楽観的な見通しを語っていたといいます。
しかしいよいよ逮捕される確信ができると、「日本にはもう未練はない」と言って、暴走族の同期の仲間たちと抱き合って別れを告げ、フィリピンに出国しました。
当初、見立はフィリピンのセブ島に行ったといいます。
柴田大輔(筆名:工藤明男)によれば、出国後、見立は「1億円」を目標に関東連合の仲間にカンパを募り、見立の支援者(おそらく平原宏一)を通じて金を集めました。
死去した平原宏一(見立真一の支援者)の経歴は?死因は喉頭がん?
要求された仲間は納得のいかない者もいましたが、払った者は「手切れ金」のようなつもりで金を出したといいます。
事件の翌年(2013年)に密かに入国
実は見立真一は、2013年に3月21日に日本に密かに入国していたそうです。
入国のルートは海上からで、暴力団幹部の男の手配ルートで、フィリピンからタイ経由で入りました。
入国の理由は、偽造パスポートと逃亡資金入手のためで、広域暴力団の幹部である50代の男性に5000万円で偽造パスポートの作成と入国から出国までの手続きを頼んだといいます。
日本に来た見立はまず北陸の地方都市に向かい、病気を患って先の長くない人の戸籍を買って偽造パスポートを作りました。
以下は逃亡中の見立に会った人の証言など。
国際手配中である見立容疑者が、あえて危険を冒して帰国した理由は何だったのか。A氏の舎弟であるB氏(40代)は、本人からその理由を聞いていた。
「4月に2回、見立に会いました。“我々”がよく利用する千葉のホテルで一緒になったんです。見立は何回かそこに泊まっていたようです。帰国した理由を聞くと『金を取りに帰ったんですよ。いろいろ集金しなくちゃいけなくて』と言う。それなら少なくとも1千万円から2千万円は作るんだろうなと思いましたね。ただ、どうやって戻るんだろうと。話した時間はわずかでしたけどね」
B氏が見た見立容疑者の風貌は、長めの髪にあご鬚。がっちりした体型は変わらなかったが「顔は指名手配写真とはまるで違った」(B氏)という。外に出るときは帽子にマスク。「4月になって暖かくなっているのにマスクだと余計目立つぞ、と本人に言っても、マスクだけは外さなかった」(A氏)というから警戒心は怠らないようだ。
上の証言者(B氏)は「“我々”がよく利用する千葉のホテル」で見立と会ったと言ってます。
つまりヤクザがよく利用するホテル、「ヤクザマンション」ならぬ「ヤクザホテル」で会ったということでしょう。
そして見立は日本に潜伏中、震災後に高い放射線を避けて空き家になっていた福島県いわき市の一軒家を借りて拠点にしていました。
そこを拠点に、六本木で働くキャバ嬢の女性と宮崎に旅行に行ったり、新宿の高級ホテルや八王子駅前のホテルに泊まったりして日本での生活を満喫していたそうです。
警察もこうした動きを察知したのか、ホームページ上で「見立は帰国している可能性がある、東京・静岡・埼玉・宮城などが予想される立ち回り先である」と書いていました。
しかし、この時も正確な場所はつかめずに逮捕することはできませんでした。
2016年にも一時帰国の情報
2016年6月ごろ、見立真一は実は既に帰国しているという情報が流れ、関係者は色めき立ちました。
この情報の真偽は定かでないですが、この時も逮捕されることはなく、現在にまで至ります。
最新の目撃情報:2019年マニラで顔も整形
最新の目撃情報として、2019年にマニラで目撃されているといいます。
以下は2019年3月の「覚醒ナックルズ」の記事です。
だが、今年に入り、マニラの有名クラブでの目撃情報があるという。
「匿っているのは現地の大富豪で、他にも多くの人が協力しているようです。現地当局との関係上、日本の捜査当局はなかなか捜査協力が得られず難航しています」(同前)
国内にも未だに人脈があるという。過去に関東連合周辺者と繋がりのあった会社経営者が絶対匿名を条件に打ち明ける。
「先月は、関係者X氏が会いに行ったと聞いています。見立くんは整形していたようで『最初、誰だかわからなかったよ』と言っていたらしい。今はカネがあるからいいけど、それを使い果たしたらどうなるか」
見立の逃走資金が尽きたらどうなるのでしょうか。
こうした問題はありますが、今のところ見立は逮捕されていません。
見立真一の死亡説
一時、ネットでは「見立真一は既に死亡している」という噂が流れました。
ただこれは「これだけ捕まらないのだから既に死んでいるのでは」という憶測と、見立真一の不幸を望むような大衆心理から生まれた噂ではないかと思われます。
特に前者の理由が強いのではないでしょうか。
しかし既に述べたように、2019年の実際の目撃談などから、実際には見立真一はまだ生きている可能性が高いと思われます。
見立真一の逃亡理由としての「木村兄弟への復讐」
そもそもなぜ見立真一は逃亡したのでしょうか。
一つには捕まることを恐れていたからでしょうが、もう一つは六本木の事件の本来の標的だった、関東連合の敵対グループである木村兄弟への復讐を果たすためとも言われています。
海外逃亡前、見立容疑者は周囲に「目的を果たすまで出頭しない」と語っていたというが、その目的とは何なのか。
「A兄弟への復讐です。’08年3月、西新宿で元関東連合のB氏が撲殺されている。B氏は殺される前に関西の暴力団に属していたA兄弟とトラブルを起こしていたんです。六本木での襲撃事件の際、現場となったクラブにA兄弟の弟がいるという情報をつかみ襲撃したが、人違いだった。だから見立容疑者は、A兄弟に対する復讐が終わらない限り出頭はしない」(関東連合に詳しいマスコミ関係者)
上の記事の「A兄弟」はもちろん木村兄弟を意味しています。
見立が木村兄弟を目の敵にしたのは、一つには関東連合と近しかった金村剛弘(かねむらたかひろ)を殺したのが木村兄弟だと信じていたからだといいます。
金村剛弘の死の真相は?西新宿襲撃事件の犯人はだれなのか?スペクターの斎藤と西村?
ただ、工藤明男(柴田大輔)の著書などを読む限り、この木村兄弟への復讐というのも単なる逃げるための口実という印象を受けます。
木村兄弟の現状
また肝心の木村兄弟にしても、弟の木村孔次郎は2017年2月27日に東京都墨田区の路上で、大麻取締法違反の疑いで逮捕されましたが、報道された姿に「伝説の不良」の面影はありませんでした。(逮捕ニュースでは『木村兄弟の弟』ではなく、打越スペクターの元幹部と報じられています)
一方、兄の木村泰一郎は2015年初頭に北海道は札幌で万引きをして逮捕されています。(下:石元太一のブログの文)
K兄弟にしても、
今年に入り北海道で日用品を
万引きしたところを捕まえて、
警視庁は大喜びで
ガサまで打ったんじゃないのか。
石元のブログの文章は木村兄弟に関する情報がメインではないので、木村泰一郎の万引きでの逮捕についてふれられているのはこれだけです。
しかし木村兄弟の兄の逮捕について、アウトロー界隈に詳しい爪田純土(つめたじゅんちゅち)のブログにはもう少し詳しく、このように書いてあります。(2016/02/05の記事)
因みに逮捕されたのは如何やらお兄ちゃんだった様です。
以下、ある方の話です↓
『札幌市中央警察署盗犯の刑事からの話ですが、去年のだいたい今頃に札幌市中央区のコンビニで万引きをして現行犯逮捕されたと言ってました。
最初は関東連合の大物逮捕したと言ってましたが時間が経ち調べると木村兄弟の兄、泰一郎さんだったとの事です。
とてもあの有名な木村兄弟の兄とは思えないくらい痩せ干そって居て雰囲気や貫禄などが全くなかったとの事です。
あと余談で襲撃事件から報復を恐れてわざと捕まったのか、気が触れて病んだのか?など噂になったそうです。』…弘次郎よ、勝手な偏見でどうせ弟やろうなぁって疑って悪かったな!笑★
記事に「去年のだいたい今頃逮捕」という言葉があり、この記事は2016年2月のものなので、木村泰一郎は2015年の初めごろに逮捕されたということになります。
そして逮捕時の木村泰一郎はやつれて見る影もなかったということです。
大麻で捕まった木村孔次郎はともかく、木村泰一郎は万引きで捕まっただけなので、長期の刑による収監はないのかもしれませんが、いずれにしても、現在の木村兄弟には既に昔日の勢いはなくなっています。
関東連合の六本木クラブ襲撃による人違い殺人も、ある意味では「自滅」ではありますが、一方敵対していた木村兄弟も、「自滅」に近い形で派手な舞台から退場していった印象です。
そう考えるならもはや、見立真一の逃亡理由としての「木村兄弟への復讐」が今、どの程度大きな意味があるのかと思わざるを得ません。
この記事は以上になります。