「アーイエーイ、オーイエーイ、オレ、イリエ」の自己紹介や“友達5000人芸人”と自ら豪語するほどの人脈の広さで知られるカラテカ入江慎也さんが、所属事務所の吉本興業を解雇されるという衝撃のニュースがありました。
理由は、2015年に逮捕された詐欺グループが2014年の年末に開催した忘年会に、カラテカ入江の仲介で多くの芸人が出席したからだといいます。
このニュースについて詳しく調べました。



カラテカ入江を吉本が解雇
お笑いコンビ「カラテカ」の入江慎也(42)が、所属していた「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」を6月4日付で契約解消となったことが6日、デイリースポーツなどの報道でわかった。入江は7日発売の写真週刊誌『FRIDAY』で、振り込め詐欺グループの忘年会に同社所属の芸人の出席を仲介していたことが報じられているという。
「アーイエーイ、オーイエーイ、オレ、イリエ」の自己紹介で知られる入江は、2015年に男女計40人が逮捕された振り込め詐欺グループが14年末に催した忘年会に、入江を始め、宮迫博之(雨上がり決死隊)、田村亮(ロンドンブーツ1号2号)、レイザーラモンHG、ガリットチュウ福島らが出席していたと、同誌で報道しているという。この芸人の出席を仲介したのが入江だったという。 同社が入江に聞き取りしたところ、入江は相手が振り込め詐偽グループとは知らなかったと説明したが、仲介の事実を認めたため「所属芸人のブランドを著しく傷つけた」として契約解消に至ったという。
同社では、忘年会への出席は会社を通さずギャラを受け取る「闇営業」にあたるとし、「うちは絶対に反社会組織との交流は許さない」との見解から、厳しい処分を科したという。
まずカラテカの入江が会社を通さずに営業する「闇営業」を行ったといいます。
その闇営業は、入江自身はそのことを知らなかったものの、振り込め詐欺グループが14年末に催した忘年会だったといいます。
その詐欺グループは2015年に男女計40人が逮捕されたそうです。
つまり忘年会は2014年の年末、逮捕されて詐欺グループだと発覚したのは2015年なので、忘年会の時点では詐欺グループと入江は知らなかったということです。
(しかしカラテカ入江が逮捕のニュースは聞いていた可能性は高いので、それを聞いて青ざめたんじゃないでしょうか。おそらく、そこから同グループについて誰にも話さないようにしたということかと思います)
そして入江本人に吉本が聞き取りを行ったところ、入江は詐欺グループであったことは知らなかったものの、闇営業の忘年会を仲介したことは事実であることを認めたため、吉本は契約を解除したということです。
そしてこの忘年会に出席したメンバーはこちら。
- カラテカ入江
- 宮迫博之(雨上がり決死隊)
- 田村亮(ロンドンブーツ1号2号)
- レイザーラモンHG
- ガリットチュウ福島
そこそこ知名度のあるメンバーが出席していることが分かります。
当然メンバーで一番のビッグネームなのは雨上がりの宮迫博之です。


一部に「なぜ他のメンバーには処分がくだらないのか」という声もあるかもしれませんが、入江のように解雇ではなくとも、これから軽度の処罰程度はあるかもしれません。
また要は入江が仲介したから入江の罪が一番重いということでしょう。
これは入江の強味であった人脈の広さが裏目に出てしまった格好のようです。
※続報 オリコンニュースは他4人の処分については次のように報じています。
ほかの4人については、出席は認めているものの入江に出席を頼まれた立場で詳細を知らされておらず、今回は厳重注意処分としている。
引用:カラテカ入江 “闇営業の仲介”報道で謝罪と説明 「危機管理能力の不十分さ、認識の甘さ」と反省も
大野春水ら男女40人が2015年に逮捕
そして入江解雇の理由となった2014年末の忘年会は、2015年に逮捕された男女40人の詐欺グループの忘年会だったということです。
調査して分かった結論だけ先に述べるなら、入江が運悪く関わってしまった詐欺グループとは、2015年の6月16日に過去最多の40人が摘発されたグループです(また捜査を進めるうちに逮捕者は増え、48人もの逮捕者が出たという情報もあります)。
そしてこのグループのうち逮捕者として名前が挙がっているのが、
- 大野春水(報道時27歳)
- 金宣秀(報道時38歳)
- 小林宏行(報道時28歳)
- 高松聡容疑者(報道時28歳)
の4名です。




2015年の6月16日に摘発
まずこの詐欺グループを調べてみると、2015年の6月16日に摘発された次のような詐欺グループに関する記事が見つかりました。
この記事は産経新聞の2015年の7月19日のものです。
振り込め詐欺などの特殊詐欺グループが「のれん分け」して増殖するケースが止まらない。警視庁が特殊部隊を投入し一度に最多40人を摘発した詐欺グループのトップは以前、別の詐欺グループに末端構成員として参加していたことが判明。詐欺グループ内でノウハウを学んで独立し、系列グループが増殖していく構図が明らかになった。準暴力団などの元暴走族グループの人脈も活用されており、警察当局はあらゆる手を尽くし、組織の中枢に迫っていく。
■響き渡る破裂音、捜査員が一斉に突入
JR新大久保駅から西へ数百メートル、オフィスビルやマンション、ホテルが雑多に建ち並ぶ一角に、詐欺グループがアジトとしていた雑居ビルはあった。ビル3階の窓ガラスは、無残にも割られ、警視庁と詐欺グループの壮絶な攻防を物語っていた。
6月16日午前、ビル周辺に破裂音が響き渡るとともに、警視庁の特殊部隊が一斉に乗り込んだ。
同じころ、台東区内や目黒区内などのビルにも一斉に捜査員が進入。過去最大規模の摘発が行われた。
ビルのなかから捜査員が連れ出したのは、男女総勢40人。いずれも詐欺や詐欺未遂の疑いで逮捕された。
摘発されたのはすべて同じトップを頂く特殊詐欺グループ。一度の摘発人数としては過去最多だ。捜査2課は、台東区内のビルをアジトとしていた大野春水(しゅんすい)容疑者(27)=詐欺容疑で逮捕=が詐欺グループを主導したとみている。
■トップはかつて「キング」と呼ばれた男の部下
詐欺グループのトップは、かつて「キング」と呼ばれた男のもとで、大型の振り込め詐欺事件の末端構成員として関わっていた。
大野容疑者は20億円以上を全国の被害者からだまし取っていたとみられる。この大野容疑者が以前、所属していたのが平成20年に組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑などで摘発された30代男、通称キングだ。
キングは40人超を率いて全国から19億円をだまし取ったとされる詐欺グループのトップ。グループ内を少人数のグループに細分化して「売り上げ」を競わせるとともに、情報の共有を最小限にして、捜査の目も行き届きにくくしていた。
大野容疑者のグループも同様にグループを細分化し、アジトも分散化することでさらに効率化、秘匿化を進めていた。捜査関係者は「『キング』の下で、ノウハウを学んだのは明らか」と指摘する。
この事件では、同じ詐欺グループの、新大久保・台東区・目黒区といった複数の拠点に対して一斉に摘発をして一挙に検挙したということです。
そしてこの40人逮捕の詐欺グループがカラテカ入江が関わった該当の詐欺グループと思われます。この記事では詐欺グループのトップとして「大野春水」という名が出ています。
※続報 芸人らが詐欺グループ忘年会に出ていたことをすっぱ抜いた『フライデー』によれば、なんと問題の忘年会はこの「大野春水」の誕生会をかねていたとの話です。


大野春水の他に金宣秀の名も
他のニュースでは、同じくグループの幹部らしき金宣秀容疑者(38)も逮捕されたとしています。これは日本経済新聞の2015年(平成27年)6月17日の記事だといいます。
架空の社債取引を装って現金をだまし取ったなどとして、警視庁など18都府県警の合同捜査本部は17日までに、住所不詳、無職、大野春水容疑者(27)や金宣秀容疑者(38)=東京都新宿区大久保1=ら男女40人を詐欺や詐欺未遂の疑いで逮捕した。嘘の電話で現金をだまし取る特殊詐欺事件で一度に逮捕された人数としては過去最多とみられる。
警視庁捜査2課によると、大野容疑者らのグループによる被害は昨年1月以降で全国の高齢者ら約60人、総額約20億円に上るとみられる。大野、金両容疑者らは容疑を否認、黙秘するなどしているという。
逮捕容疑は昨年11~12月、奈良県内のパート女性(72)に電話で架空の会社の社債購入を持ちかけ、高値で買い取ると信じ込ませて500万円を詐取するなどした疑い。
警視庁などは今月16日に東京都台東区のマンションや新宿区のオフィスビルなどアジト4カ所を家宅捜索した。大野、金両容疑者がグループの統括や詐取金の分配を担い、ほか38人は嘘の電話をかける「かけ子」役だったとみられる。
同課によると、グループは架空の太陽光発電会社のパンフレットを高齢者らに送付。その上で証券会社の社員などを名乗って電話して社債の購入を持ちかけ、「高値で買い取る」と嘘を言い、現金を送らせるなどしていた。
引用:詐欺グループ40人摘発
上のニュースでは奈良県の70代の女性を騙したことになっています。


小林宏行・高松聡らも逮捕で逮捕者は計48人にも
また続報として事件翌年2016年2月24日の産経新聞の記事としてこのようなものもありました。
社債購入名目で現金をだまし取ったなどとして特殊詐欺グループとしては過去最大の40人が摘発された事件で、警視庁や宮城県警などの合同捜査本部は、詐欺容疑で、グループのトップで住所不詳の会社役員、小林宏行容疑者(28)と、同じくトップで住所・職業不詳、高松聡容疑者(28)を逮捕した。一連の事件での逮捕者は計48人となった。警視庁捜査2課によると、小林容疑者は容疑を否認し、高松容疑者は黙秘している。
小林容疑者らは10人程度からなる詐欺の電話をかける「架け子」グループを5つ以上統括。平成25年末ごろからの1年半で200人以上から40億円超をだまし取り、経営するエステサロン関連会社などに詐取金を流用していたとみられる。
逮捕容疑は26年11~12月、奈良県の70代女性に「社債を買えば高く買い取る」などと嘘の電話をして計500万円をだまし取ったとしている。
こちらも40人の詐欺グループの記事で、奈良県の70代の女性から500万円を騙し取ったとしていますので、同じ事件です。
そしてこの時点では40人でなく、逮捕者は計48人も出ていたとされています。
というわけで入江が運悪く関わってしまった詐欺グループとは、この2015年の6月16日に過去最多の40人が摘発されたグループで、捜査を進めるうちに逮捕者は48人も出たとされるグループと思われます。
さらにこのグループのうち逮捕者として名前が挙がっているのが、
- 大野春水(報道時27歳)
- 金宣秀(報道時38歳)
- 小林宏行(報道時28歳)
- 高松聡容疑者(報道時28歳)
の4名です。
最後の産経の記事では後ろの2名を「トップ」としており、最初の記事では大野春水がトップであるかのように報じているので、本当は誰がトップなのか分かりにくいですが、とりあえず名前が出ている者は該当の詐欺グループの幹部と見て間違いないかと思われます。
以上です。

