市川海老蔵さん暴行事件や六本木クラブ襲撃事件で有名になった関東連合のメンバーをまとめました。
伝統的な関東連合ではなく、見立真一を中心としたメンバーや、そのあたりの世代で現役時に関東連合だった人物を取り上げました。
関東連合について
工藤明男(柴田大輔)によれば、見立真一を中心とした関東連合は先輩後輩について強いこだわりを持っていたそうです。
現役時代は特に、世代が上であっても直接世話になっていなければ先輩として認めず、そういう人には敬語も使ってはいけないというルールがあるほど徹底していました。
そのため見立真一らは、昭和53年から58年の「6世代」だけが「自分たちの関東連合」という意識を持っていたといいます。
唯一の例外が昭和52年世代のTOP-J副代表の田丸大でした。
ここでは最初の川名毅を除いて、その6世代を中心に取り上げます。
関東連合メンバー一覧
S46年世代:川名毅:上町小次郎OB
川名毅(川奈毅)は関東連合に深く関わった人間としては最年長の人間です。
チーマーの「PBB」も川名毅が平成4年に作ったという話があります。
実際に「6世代」には含まれないものの、暴走族「上町小次郎」に所属していたため、実際に暴走族としての「関東連合OB」でもあります。
暴走族現役当時はそこまで有名ではありませんでしたが、成人後に影響力をもって関東連合メンバーたちを統率するようになりました。
黒人のボディーガードとともに六本木の街を歩き、正道会館の石井館長のボディーガードなども務め、当時の六本木ではかなりその名の知られた人物でした。
また「秋葉真剣です」という映画にも出演した経験があります。
しばらくの間は関東連合メンバーを統率していましたが、自分の「場面」(力を見せつけるシーン)のために関東連合メンバーを呼びよせ、その場で社長連中からメンバーがもらった足代を自分だけのものにするなどして、旨い汁を自分だけで吸っていたために徐々に不満が蓄積され、クーデターを起こされて権力を失います。
川名毅への関東連合のクーデターの真相とは?溝口敦が本人に取材
S52年世代:田丸大「TOP-J」副代表、用賀喧嘩會OB
見立らの関東連合は基本的に自分たちS53~58までの6世代だけを関東連合と定義していましたが、唯一の例外として「関東連合」と認められていたのが田丸大でした。
田丸大はチーマー「TOP-J」の副代表で、世田谷の用賀喧嘩會四代目のOB、自分からトラブルを起こす人間ではなく、面倒見がいいので後輩から人望がありました。
後に関東連合のために住吉会幸平一家傘下の堺組に所属、人望のある田丸を追って多くの者が後を追って堺組に所属したといいます。
しかし六本木の事件の後は関東連合関係者が警察に目をつけられたため、堺組内で徐々に肩身が狭くなり、自分からマンションに向けて拳銃の発砲事件を起こして逮捕されています。
S53年世代
見立真一(S53)永福町ブラックエンペラーOB
関東連合のリーダーで22代永福町ブラックエンペラーの総長でした。
現役当時は敵対する暴走族の自宅を襲撃する、無残な写真を撮影する、など手段を問わない抗争で恐れられます。
けして喧嘩が最強というわけではなかったようですが、独特のカリスマ性があったために関東連合の実質的な統率者になりました。
特に裏切った者や敵対した者へのヤキが執拗で、一度それを味わったものは忘れることができないといいます。
【関東連合】見立真一の強さとは?【瓜田純士に11時間のヤキ】
また工藤明男(柴田大輔)氏によれば、性犯罪での逮捕歴がありましたが、メンバー内ではそれはタブーだったといいます。
松嶋重(松嶋クロス)(S53)永福町ブラックエンペラーOB
松嶋重(松嶋クロス)は見立真一と同世代で、永福町ブラックエンペラーの副総長ということもあり、組織のナンバー2のような立ち位置でした。
しかし口は上手いが武闘派ではなかったため、あまり尊敬されなかったといいます。
現役当時に敵対した暴走族に69や自慰行為を強要した写真を、後に雑誌に載せるなどして話題になりました。
引退したAV監督「松嶋クロス」としても知られています。
現在はヤクザ(住吉会幸平一家堺組組員)になっており、2018年1月19日恐喝容疑で、2019年2月に学校の近くに組事務所を開こうとしたことで逮捕されています。
松嶋クロス(松嶋重)が所属のヤクザの組とは?事務所を開いた場所は?
中越健二郎(田丸健二郎)(S53)永福町ブラックエンペラーOB
田丸健二郎は匿名掲示板の噂では、生前、田丸大と一緒にいる時に山本KIDと揉めて、拳銃を出して引かせたという話もあるほどのイケイケです。
現在は住吉会幸平一家堺組になっており、松嶋重とともに逮捕されています。
富沢哲也(S53)永福町ブラックエンペラーOB
富沢哲也は見立が一時期、静岡の沼津にいたころからの仲間で、静岡ではあまりウダツが上がらない見立を助けるために追ってきてブラックエンペラーに加入したといいます。
現在は山口組山健組健竜会に所属しているといいます。
國田正春(S53)永福町ブラックエンペラーOB
國田正春は「チャッピー」の愛称で呼ばれていました。
六本木の事件では小池幹士(カンジ)とともに先に出頭し、瓜田純士のブログで「仲間を売った」と批判されますが、これは瓜田の著書『遺書』によれば松嶋クロスの差し金だったといいます。
懲役12年を求刑され、懲役10年の判決が下っています。(現在のところ最長は百井茂の懲役15年)
小池幹士(佐藤幹士)(S53)永福町ブラックエンペラーOB
「カンジ」の愛称で呼ばれ、同じく六本木の事件では國田正春と一緒に出頭しています。
懲役7年を求刑され、懲役8年の判決が下っています。
邑井祐介(S53)新宿十二社メデューサOB
邑井祐介は新宿十二社蛇女(メデューサ)の17代目総長でした(「邑井」は「むらい」と読む説と「ともい」と読む説両方あります)。
凶暴で喧嘩も強く、見立がいなくてメデューサでなくブラックエンペラーだったら邑井祐介が同世代のトップだったのではと言われています。
邑井は2010年にひったくりをして怪我をさせたとして強盗致傷の疑いで逮捕されています。
また2018年には大麻と覚醒剤の所持で逮捕されています。
YouTuberとして活動したこともありますが、過激な動画ばかりだったせいか、捕まったせいなのか、現在は削除されています。
吉田安清(S53)宮前愚連隊OB
吉田安清は柴田大輔の一代前、宮前愚連隊の7代目総長でした。
S54年世代
柴田大輔(S54)宮前愚連隊OB
柴田大輔は宮前愚連隊の8代目総長。
「工藤明男」の筆名でも知られています。
母親が在日朝鮮人2世で、背が150センチ前後しかなかったため「チビA」などのあだ名で呼ばれていたそうです(『破戒の連鎖』)。
柴田の代から、宮前愚連隊は「単独硬派宮前愚連隊」を名乗っていたのが、「関東連合一派」を名乗るようにしました。
見立は最初これに反対していたといいますが、それ以前からブラックエンペラーと宮前愚連隊のメンバーは仲が良かったことや、その方が勢力を広げやすいという考えから柴田はそうしたといいます。
柴田大輔が工藤明男の名で関東連合について書いて出した著書は複数あります。
- 『いびつな絆・関東連合の真実』
- 『破戒の連鎖・いびつな絆が生まれた時代』
- 『聖域・関東連合の金脈とVIPコネクション』
大嶽正史(S54)宮前愚連隊OB

画像:アメブロ
大嶽正史は大嶽三兄弟の三男で宮前愚連隊のメンバーでした。
もとは瓜田純士とともに行動していましたが、瓜田が関東連合入りを拒んだことで一時袂を分かっています。
後にプロボクサーになっています。
古山義邦(S54)宮前愚連隊OB
古山義邦は柴田と同じ代の宮前愚連隊でした。
関東連合が市川海老蔵に暴行した店、バルビゾンビル11Fの「マーカス」の店長だったとも。
百井智志(S54)宮前愚連隊OB
百井智志は宮前愚連隊。弟は六本木クラブ襲撃事件で一番重い求刑を受けた百井茂です。
もとは「チューペッツ桃井」の名でAV男優をしていました。
西山友紀(S54)高井戸魔天使→上北沢鬼面党OB
西山友紀は現役時代、杉並でTC連盟に所属する「魔天使」を立ち上げたことで宮前愚連隊はじめ関東連合と抗争になっています。
この抗争で徹底的に戦った西山は病院のICU(集中治療室)に行くほどの大怪我をしますが、最終的に見立や柴田らに認められて鬼面党のリーダーになります。
石元太一によれば、「タイマンは西山君、カリスマ性だと柴田君」だということです。
金井(S54)高井戸魔天使→上北沢鬼面党OB
西山と一緒に高井戸で魔天使を立ち上げ、その後に鬼面党になったのが金井です。
S55年世代:吉村良介:用賀喧嘩會OB
吉村良介は「DJ RIMERIME」としてヒップホップ界の大物、「Zeebra」とも仲が良く、稲川会三本杉一家に所属するヤクザでもあり、初のDJヤクザともいわれています。
イケイケで山本KIDと喧嘩して引かせた、田丸大にも喧嘩を売った、格闘技道場の飛車角道場を襲撃したといった様々な伝説を持っています。
S56年世代
石元太一(S56)千歳台ブラックエンペラーOB
石元太一は千歳台ブラックエンペラーの総長、実家は六代目山口組・二代目古川組・二代目石元会の組長でした。
叔父も「殺しの軍団」と言われた柳川組に属したヤクザだったそうです。
- 山口組秋良連合会一蓮会の武田修を襲撃したとされる。
- 一時はタレントとしても活動。
- 詐欺や傷害で何度も逮捕された。
- 六本木クラブ襲撃事件で逮捕される。
六本木クラブ襲撃事件では襲撃には参加しなかったそうで、被告らの判決が続々と下る中、自身の有罪・懲役11年 (求刑懲役22年)という判決に納得がいっていないようです。
野間悟(S56)宮前愚連隊OB
野間悟は宮前愚連隊、石元太一の詐欺事件で一緒に逮捕されています。
S57年世代
木藤幸一郎(S57)千歳台ブラックエンペラーOB
木藤幸一郎は石元太一の次に千歳台ブラックエンペラーの総長になりました。
石元太一とともに山口組秋良連合会一蓮会の武田修を襲撃、軍用ナタで武田修の腕を切り、かろうじて繋がっている状態にしたとされています。
百井茂(S57)宮前愚連隊OB
六本木クラブ襲撃事件に関わって逮捕されており、下された判決ではもっとも長く15年の懲役が下されています(求刑でもっとも長いのは石元太一の22年)。
S58年世代:伊藤リオン千歳台ブラックエンペラー→宮前愚連隊OB
伊藤リオンは元ヴェルディユースで父親がパナマ人のハーフ。
海老蔵事件で逮捕されて有名になりました。
伊藤リオンは一発で相手が落ちるほどの凄いパンチ力を持っているといわれています。
最近では沖縄でヤクザを相手に大立ち回りをしているのがネットで話題になりました。