「MR. JOE M」とは何者?マスコイン・エバンジェリスト(伝道師)?

極真空手の創始者である大山倍達の孫の大山照羅(おおやま・あきら)氏が覚醒剤のために逮捕されて執行猶予中に、さらに大麻所持の疑いで逮捕されてしまった。

それにともなって、大山倍達の名を冠した仮想通貨「MAS OYAMA COIN」、通称「マスコイン」についても、未払い問題が浮上している。

そしてそのマスコインのエバンジェリスト(伝道師)として参加していたのが「MR. JOE M」という人物である。

この「MR. JOE M」という人物は何者なのか? 調べてみた。

マスコイン・エバンジェリスト(伝道師)
「MR. JOE M」とは何者か?

昨2018年1月のJ-CASTニュースの記事では、このような記述がある。

実際、公式サイトの「メンバー」欄を見ると、最高統括責任者の照羅氏、喜久子氏をはじめ、国際空手道連盟大山倍達極真会館の理事4人の名前が並んでいる。そのほか、香港を拠点に仮想通貨ビジネスなどを行っている「MR. JOE M」という人物が、

MASコイン・エバンジェリスト(伝道師)

との肩書で紹介されている。

引用:J-CASTニュース

「MR. JOE M」はたぶん「ミスター・ジョー・エム」と読むのだろう。

しかし現在マスコインのホームページを見てもこの「MASコイン・エバンジェリスト(伝道師)」の「MR. JOE M」なる人物はなかなか見つからない。

かろうじて「ニュース」の欄に、それらしい人物が写っているのが確認できるだけだ。

そしてSNSの情報にも捜索範囲を広げて調べてみたところ、ホームページ上でも本来はこのような画像で「MR. JOE M」なる人物は紹介されていたという。

出典:Twitter

顔画像のみを拡大すると下のような写真である。

またこの画像が掲載されていたのは、本来は「ホワイトペーパー」の最後であるらしい。

しかし今では「マスコイン」ホームページで、ホワイトペーパーを押しても何も表示されない。

「MR. JOE M」とは何者なのか?

さっそく、この「MR. JOE M」なる人物が如何なる人間か探ってみる。

まず太字の強調も含めて、例の「MR. JOE M」の写真の下にある紹介文を忠実に書き起こしてみた。

「自己紹介」

「joe Mは、香港を拠点にゴールドや金融、仮想通貨のビジネスを展開している日系人です。
今回は、空手繋がりで大山倍達のお孫さんである大山照羅氏と出会い、偉大なる大山倍達先生の仮想通貨の発行に携わることになりました。

大山倍達先生とは、私の父親が会長を務めていた政治団体の先代がお付き合いをさせて頂き、お互い2世代を経てまたこうして一緒に仕事に携われることに深い縁を感じます。
一空手愛好家として、また父親の意思を受け継ぐ者として、香港から MAS コインを世界中に広めたいと思い、今回 MAS コインのエバンジェリスト(伝道師)として、普及活動に鋭意邁進していく所存にございます。

仮想通貨という新時代のテクノロジーに、大山倍達先生の名前を確固たるものにしていくという指命(原文ママ)を持って努力していきます。」

「MR. JOE M」という名前

「MR. JOE M」という名前についてだが、この最初の「MR.」は当然「~氏」を意味する「ミスター」であるはずだが、その場合は「Mr」で「R」は小文字なのが一般的だ。

単なるミスだろうか。それとも紹介ページを作った人が適当だっただけか。

また「MR. JOE」ではなく「MR. JOE M」なのも気になる。

例えば「桃田丈二」のような名前だから「JOE M」を名乗ったのだろうか。

日系人?

しかし「MR. JOE M」は「日系人」を名乗っている(それなら「桃田丈二」のような名前ではないことになる)。

「日系人」なのだから、少なくとも「日本人ではない」(日本国籍ではない)ということになる。

普通「日系人」を名乗る場合、アメリカ人・ブラジル人など、大前提の国籍が把握された上で名乗られるものだが、この人の場合、その大前提の国籍が分からない。

しかし「香港を拠点に」ということなので、あまり中国人で日本人の血が混じっている者を「日系」とは表現しないイメージだが、中国人なのだろうか。

香港と繋がりがある国といえば、かつて植民地として所有していたイギリスだが、顔はそれほど欧風ではないので紹介文が本当なら「日系中国人」ということになりそうだ。

あとでまた紹介するが、実際ホームページには「客家」と写った写真もある。

政治団体とは?

大山倍達との縁について、「大山倍達先生とは、私の父親が会長を務めていた政治団体の先代がお付き合いをさせて頂き」という文がある。

ところがこれは「私の父親が付き合いがあった」ではなく「私の父親が会長を務めていた政治団体の先代が(付き合いがあった)」なので、意外と近くない。

「私の父の住んでいた家の1個前の家主」と同じようなもので、よく冗談で言うところの「私の兄弟の知人の友人」みたいな感じのする言葉だ。

それにしても、ここで出てくる「政治団体」が本当にあったとするならば、大山倍達は「殺しの柳川」と呼ばれた柳川次郎と義兄弟であり、また戦後の闇市でヤクザの用心棒のようなことをしていたとも聞くから、ヤクザに近しい「右翼団体」のようなものだろうか。

「MR. JOE M」画像

他にもマスコインのホームページ上に「MR. JOE M」の画像はある。

ニュース」の欄のもので、一つは2018年3月8日であり、もう一つは2018年3月13日と、あまり間を置かずにサイトに掲載されている。

これは2018年3月8日のもの。

洪門というアジアのフリーメイソンと呼ばれる組織の劉會進 (LIU HUI CHIN)会長と会談し、中国拳法と極真空手を通じて文化交流から協力関係を築くことになりました。

写真はこちら。

おそらく右から2番目の人物が「MR. JOE M」だと思われるが、どうだろうか。

次は2018年3月13日のもので、「香港客家のトップであり、香港新界鄉議局前主席でいらっしゃる藍國賢先生と会談し、業務提携の約束が交わされました」としている。

たぶん左が「MR. JOE M」。

そして最初に載せた中東風衣装の写真だと分かりづらいが、「MR. JOE M」の年齢は30半ばから40前半ぐらいに見える。

それにしても「アジアのフリーメイソン」だの、「香港客家のトップ」だの、どうにも胡散臭く感じてしまう。

そもそも「MR. JOE M」という名前の時点で胡散臭いのだが。

まとめ

大山照羅(あきら)氏も大山喜久子(きくこ)氏も仮想通貨に詳しいとは思えないことから、この「MR. JOE M」がおそらく仮想通貨事業の仕掛人だったろう、と考えている人も多いようだ。

ところで、いったいなぜこの「MR. JOE M」なる人物はこれほど胡散臭く感じるのか、真面目に考えてみる。

まず、その名前「MR. JOE M」である。

他にも「自称・日系人」であり、「香港と繋がりがある」にも関わらず、写真がなぜかターバンを被って中東風の衣装をしている、などの溢れんばかりの無国籍感。

また「エバンジェリスト」など、肩書が聞きなれない横文字であることも胡散臭くてならない。

私など逆に「なぜこの人を信じて一緒に事業をしようなどと思うことができたのか」と感じてしまうほどだが、面識があった人たちにしてみれば、もっと違う印象を持っていたのだろうか。

私は「MR. JOE M」を詐欺師だと断定するわけではないし、詐欺師について詳しいわけでもない。

だからあくまでも自分の狭い知識の中で言うならばだが、ネット上で胡散臭いビジネスをしている人でも意外に顔は堂々と出している人が多い。

しかし名前は調べてみると偽名であることが分かったという例を知っている。

それなら怪しい商売をする人は、顔より名前を隠したがるということではないか。

そう考えると、顔は堂々と出したが「MR. JOE M」という名で通していた人が、私にはますます怪しく感じられる。

また最初は掲載されていた「MR. JOE M」の写真がマスコインのホームページから消えているのは、なぜなのだろうか。

マスコインについて「資金不足で活用ができない」と分かったのが昨年の夏だという。

そして大山照羅氏の覚醒剤使用は同棲女性と一緒に9月に使用したという。

驚くようなニュースが入ってきた。 何とあの極真空手の創始者である大山倍達の孫が大麻で逮捕されたという。 それだけでなく既にその時...

照羅氏の初めての覚醒剤使用は14歳だったというが、私は、「MR. JOE M」と意気投合して喜び勇んで架空通貨事業に乗り出した照羅氏が、いっぱい食わされたことに気づいて自暴自棄になって再び覚醒剤に走ってしまった、というストーリーを思わず想像してしまった。

もちろん、単なる私の妄想に過ぎないが。

繰り返すが、私は別に「MR. JOE M」について何も知らないし、現時点で(外観的な部分以外には)いかがわしい人物だと断定できる証拠は何もない。