昨年の紅白では、紅組の司会を担当した広瀬すずのグダグダぶりも話題になった。
その中でももっとも物議をかもしたのが「欅坂46」を「乃木坂46」と呼び間違えたことだが、もう一つ話題になったものとして「aikoへの失礼発言」とされたものがあった。
広瀬すず紅白でのaikoへの「失言」
それは歌手のaikoが持ち歌の「カブトムシ」を歌唱する前のトークで、広瀬すずが「実は私、aikoさんがデビューした年に生まれたのでずっと小さいころから聴いています」と発言、その二人の大きな年齢の差を指摘した言葉を受けて、aikoは「なんやったら産めるぐらいの…」という言葉を返した。
これがネット上で軽く叩かれることになり、「この発言はなんか失礼じゃねえか」「独身のaikoにそんなこと言わせるんじゃねえよ」といった声が上がった。
広瀬は以前にも『とんねるずのみなさんのおかげでした』で「なぜ照明さんになろうと思ったんだろう」という「スタッフ軽視」発言で炎上でしただけに、そうした以前から変わらぬ広瀬の本性を見た思いがした視聴者は多かったようだ。
ところが実はこれは台本通りのセリフだったという。
失礼発言は台本通りだった
30日のリハの時から、それは変更されておらず忠実になぞられていたらしい。
リハでも、広瀬は「実はわたし、aikoさんがデビューした年に生まれたんです」とカンペ通り(台本通り)に発言。
aikoはそれに対し、「怖いわ~」という返しをしていたらしい。
また総合司会の内村光良は「ぶっこんでくるね~」と広瀬にツッコミを入れている。
広瀬はそこで「だって(カンペに)書いてある……」とモジモジした。
要は一連の「失礼発言」はNHKが用意したものに過ぎなかったのである。
広瀬すず紅白でのaiko失礼発言の真相
そう考えてみれば、広瀬の「失礼発言」に対するaikoの「なんやったら産めるぐらいの…」という返しも、まったく別の意味を帯びてくる。
要はaikoのその返しは、つまらないNHKの台本をなぞる上で、少しでも面白くしようというaikoの関西人らしい努力の現れだったのだろう。
aikoもリハから通してやっているし、広瀬が何を言うか完全に知っていたのだ。
それが「台本通り」であることも含めて。
結局これに関しては広瀬が気の毒でしかない。
広瀬は既に「スタッフ軽視発言」で痛い目にあっているので、バッシングされること、炎上することの怖さは身に染みているだろう。
またキャラクターを考えれば、広瀬が一種炎上しやすい女性タレントだということは明らかだ。
紅白は長い間「台本が面白くない」とか「やり取りがさむい」といった批判があがっているが、ここでもそのあまり面白くないセリフをNHKのスタッフは変えようとはしなかった。
もう少し目ざといスタッフならば、広瀬のようなキャラクターの者にそんなセリフを言わせれば、どういうリアクションがあるか気づきそうなものだが、NHKのスタッフはそこまで気が回らなかったのだろう。
というわけで、広瀬すずの「aikoへの失礼発言」の真相は、一つには広瀬は台本通りのセリフを言ったに過ぎなかったということであり、また、リハ段階で炎上の可能性に気づくほどNHKのスタッフは気が利かない、という二つのことを示しているのだった。