以前炎上したコロワイドの社内報が、またツイッター上で物議をかもしています。
これは2年前に2017年の2月ごろに騒動になったもので、当時もコロワイドは謝罪文をHPで掲載して騒動の収拾に努めたもので、最近になって新たに掲載されたものではありません。
だから炎上ではなく正確には再炎上ということになります。
しかしツイッター上では、過去に物議をかもしたものが時間が経って当時知らなかった人が増えると再び拡散されて炎上するということがあり、これもその一種だと言えます。
そして確かにコロワイドの社内報に掲載されている蔵人金男(くろうどかねお)会長によるコメントは非常にパンチの効いたものであり、当時それを知らなかった人が現在読むと、たとえ過去に出されたものとはいえ衝撃を受けてしまうような内容でした。
この記事では社内報の全文とコロワイドのHPの謝罪文、社内報の文中のレインズとは何か、ということなどをまとめました。
蔵人金男会長の顔画像
蔵人金男会長の全文と会社HP謝罪文
問題となった該当箇所は次のようなものでした。
- 「未だに挨拶すら出来ない馬鹿が多すぎる」
- 「家庭が劣悪な条件で育ったのだろう」
- 「個人的に張り倒した輩が何人もいる」
- 「所詮、コロワイドが買収した会社」
- 「生殺与奪の権は、私が握っている」
- 「どう生きて行くアホ共よ」
こういった刺激的な文言が話題になりました。
コロワイドはインターネット上で次のように断って全文を掲載しました。
このたび、弊社社内報の一部が SNS 等において拡散されておりますが、この件に関し全体の内容につきまして複数のお問い合わせを頂いておりますことから、当該文の全文をここに掲載させて頂きます。
当該文はビジネス・商売の基本となる考え方を述べたものであり、本来はそちらがメインとなるものでありますが、当該文の表現につきましては、弊社グループの社員はもとより、株主様等も株主総会などで耳にされております弊社会長の独特の言い回しで書かれておりますことから、今回はその本来の意図が伝わらず、お騒がせする事態となりましたことを、深くお詫び申し上げます。
今回、皆様より色々なご意見を頂きましたことを踏まえ、今後は真摯に対応して参りたいと考えております。
コロワイドは会長の社内報での文章について「弊社グループの社員はもとより、株主様等も株主総会などで耳にされております弊社会長の独特の言い回し」などとしており、単に会長のキャラクターの問題と考えているようです。
しかし当時、このようにやや中途半端な立ち位置から説明、謝罪したこともあり、炎上は収まらなかったといいます。
そして問題の社内報の全文は下記です(見づらい場合は上の引用文の引用先、もしくは下の「出典」のリンク先から直接見ることができます)。
出典:「現在 SNS 等において弊社社内報の一部が拡散されております件」について
コロワイド社内報のレインズとは?「牛角」運営
ところで問題とされている箇所の文は、「コロワイドが、レインズを買収して5年」という言葉から始まっています。
この「レインズ」とは何でしょうか。
コロワイドはもともとは1963年(昭和38年)に神奈川県逗子市にて創業した甘味処の「甘太郎食堂」が原型でした。
その後、食品加工工場の設置(既に閉鎖)、1994年(平成6年)には社名を現在のコロワイドに変更、複数のキッチンセンターの設置などで徐々に業務を拡大、2002年(平成14年)には東証の一部上場を果たすまでになりました。
そしてコロワイドの企業姿勢として特徴的なのは、積極的なM&A(企業買収)によって事業範囲を拡大して業績を上げた会社だということです。
コロワイドのグループ会社は現在では、アトム(東証2部・名証2部)、コロワイドMD、 回転寿司「かっぱ寿司」のカッパ・クリエイト (東証1部)、フードテーブル、コロカフェなど多数あります。
そしてそうしたグループ会社の一つが、焼肉店「牛角」などを運営するレインズインターナショナルで、問題の箇所の「コロワイドが、レインズを買収して5年」という文言の「レインズ」とはそれを指していると思われます。
レインズの親会社のレックス・ホールディングスは、2012年(平成24年)の10月1日にコロワイドの連結子会社化されています。
おそらく(2017年時点から5年前の)「レインズの買収」とはこのことを指していると思われます。
現在では、コロワイドは、特別目的会社レックスを通じてレインズインターナショナルに間接出資している形になっているということです。
以上になります。