安倍総理「お父さんは憲法違反」の元ネタは?【動画】本田議員の質疑

2月13日の衆院の予算委員会では立憲民主党の本多平直議員が、「安倍総理が改憲論争をする時に持ち出す自衛官のエピソードは本当にあるのか」と尋ねたことが話題になった。

問題となったエピソードとは自衛官の父親の話で、息子が涙を浮かべて「お父さん、憲法違反なの?」と訊いてきたという話だ。

そしてこのエピソードはやや誇張されつつも、実際にあったものであることが確認されたようだ。

本田議員と安倍総理の質疑の動画、この自衛官のエピソード動画、両方とも動画で見つけることができたのでまとめてみた。

本田議員と安倍総理の議論

まず発端となった本田議員の質疑における安倍総理との議論の動画はこちら。

本多平直・立憲vs安倍晋三、後半エキサイト:2/13衆院・予算委
【憲法論議】「お父さんは違憲なの?」エピソードを疑われてキレる総理 20190213 衆議院予算委員会

本田議員はエピソードは「実話なんですか?」と訊いている。

安倍総理は「実話」「防衛省から聞いた話」とはっきり答えた後で「正確に答えたいので、調べてもらって後日」と最初はかわしている。

本田議員は食い下がってくるが、自衛隊そのものを否定するものではなく、「そうだとすれば子供に『お父さんの仕事は憲法違反ではない』と説得しなければいけない」と言っている。

その後、安倍総理は「嘘だというのは無礼だ」、本田議員は「実話か例え話かと訊いてるので、『嘘』という言葉は使っていない」といった水掛け論のようになるが、やや安倍総理の方が強引に絡んでいっているという印象を受ける。

ただ安倍総理も最終的に「さすがに氏名までは出せない」と言っているところを見ると、話の明確な出どころには、少し自信がない部分もあったのかもしれない。

「お父さんは憲法違反」の元ネタ

そして安倍総理の「お父さんは違憲?」という話の元ネタと言われているのが、元航空自衛隊空将の織田邦男氏の話だ。

自衛隊明記の意義~織田邦男氏に聞く憲法改正と自衛隊⑦~

たしかに「お父さん、自衛隊は違憲なの?」と聞かれたと言っている。

そしてその時、織田元空将は息子に「違憲だが必要だ」と教えたという。

しかし安倍総理の話と微妙に違うのは「お父さんは違憲なの?」とは言っておらず、間に「自衛隊は」という言葉が入っているということだ。

これについては安倍総理の「印象操作」と批判する声もある。

たしかに印象操作といえば印象操作かもしれない。

あるいは、ざっくり言うならば「安倍総理の話は盛っている」ということだ。

まとめ

いずれにしろ現行の憲法を素直に読んだ場合には自衛隊は違憲になってしまうという事態にはいささかの変化もない。

だからといってこの記事は、憲法改正論の結論を出すような性質のものではない(そうしようとしても不可能だろう)ので、肝心の改憲論について、ここから性急に裁断しようとは思わない。

そして結局、この話は左右両派に平等に不利(あるいは有利)な証拠を提出することになったようだ。

安倍総理の話には実際に「元ネタ」があった。

この点では政治的左派に不利で、右派に有利な証言だ。

ところがその話は微妙に誇張され、「盛られている」ようだ。

その意味では右派に不利、左派に有利な証言だ。

お互いに、右派は安倍総理の話は実話なのだと語り、左派は安倍総理が事実に虚偽を混ぜて語っていると言うだろう。

双方に平等に不利(有利)だが、しかし自分たちにとって有利な点が大きく見える人間の視野上の性質から結局、それぞれ自分たちの方により有利な証拠が見つかったと感じるのかもしれない。